また、語彙とライティングセクションを35分で処理することは、リーディング問題得点UPとリスニング問題先読み”focused listening”によるスコアUPにつながりとても重要です。英検1級の読解問題は、以前に比べてどんどん長く、難しくなってきており、英文を読んだり、問題を解くのが遅い人にとっては、ちょうど穴埋め問題2問をスキップして内容一致問題のみに集中したいところでしょう。というのは、穴埋め問題(配点1点×6問)はレベルが高くしかも時間を取られ、2題解いて15分以上かけたのに3〜4問しか正解しなかったというケースがよく見られるからです。
一方の内容一致問題(配点2 点×10問)は英文が長く、読むのに時間が取られますが、3題あるうちの最後の問題は、時間をかければ解けるような比較的解きやすい問題であることが多いようです。しかしながら、時間が足りなくなっていい加減な読み方をしてしまい半分しか正解できかったという人もいるようです。

 そこでアドバイスとしては、まず語彙とライティング問題を35分以内で解いた後、穴埋め問題には2題で絶対15分以上かけないといわゆる「ラップタイム」というものを作りましょう(時間をかけても配点が少ないので割に合わない)。そして次に、内容一致問題3題をできれば40分、最悪でも45分で解き、必ず5〜10分リスニング問題の選択肢を先読みするのと、リスニング問題で集中力をMaxにするために頭を休めておいてください。
内容一致問題は、パッセージの予備知識があるのとないのとでは読解の深さとスピードに大きな違いがありますので、普段からタイムやニューズウィークなどのカバーストーリーなどを読んで知識を身につけておく必要があります。そうすれば3題を40分で楽に解いて8割以上のスコアを取ることは可能です。

リスニング問題は合格者の平均が28点と得点が高く、TOEICと比較してレベルの高い問題であるにもかかわらずスコアが高いということは、受験者の中に帰国や留学や海外駐在経験者が増えていると言えるでしょう。あの速く話される長い放送を1回だけ聞いて質問に答えるのは母国語でも難しいと思われるので、8割以上の高得点を狙うには、若い帰国組 (高い集中力と記憶力のレベルを持つ)で無い限り、必ず選択肢先読みをして問題を予測して”focused listening”を行なうことが不可欠です。
これによってスコアは人によって3点から7点、平均して5点ぐらい変わってきますが、選択肢から問題を予測し、TOEICのように放送を聴きながら正解を選ぶと言ったトレーニングをしておく必要もあります。ところが実際は、リスニングの悪い人ほど、このトレーニングをしておらず6割ぐらいのスコアになっているケースが多いようです。とにかく試験と名がつく以上、それなりの対策トレーニングをする必要があり、漫然と英字新聞を読んだり、英語放送を聴いているだけでは不十分であることを肝に命じておきましょう。

さて皆さんいかがでしたか。
それでは今度の英検1級試験並びに英語学習の健闘を祈ります。
皆さん明日に向かって英語のスキルUPの道を
    Let’s enjoy the process!(陽は必ず昇る!)